世紀の大女優グレタ・ガルボに学ぶ「孤高の美学」と「潔さ」
グレタ・ガルボ
1905年9月18日生まれ(〜1990年4月15日)
画像引用元:グレタ・ガルボ – Wikipedia
グレタ・ガルボが「歴史に残る美女」となり得た理由
1930年代に活躍したハリウッドの大スターであるグレタ・ガルボは、「ガルボの前にガルボなし、ガルボの後にガルボなし」と言わしめた、歴史に残る美女でもありました。それも、ただ姿形が美しいというだけでなく、どんな作品に出演しても、ワン・アンド・オンリーの存在感を放ち、今だに伝説的な存在となっています。
なぜ彼女がこれほどまでの存在感を放ったかというと、彼女のミステリアスさが理由です。
ガルボは、マスコミ嫌いとして知られ、自分の私生活を売り物にすることを徹底して行いませんでした。その姿勢は、人気に陰りが見え始めてきた頃も変わりませんでした。お金のために私生活を売り物にしたり、中途半端な自己顕示欲で私生活をさらけ出して、ファンの夢を壊すようなまねは絶対にしなかったと言います。
「存在感を売り物にする女優という仕事に就いた以上、スクリーンの中以外の自分を外にさらけ出してはいけない」という、徹底した信念があったのです。その「信念ある「ミステリアスさ」が、ガルボの存在感を作り上げていったのです。
「孤独」をネガティブなものとして捉えず、常に潔さを持った女性
「神聖ガルボ帝国」というあだ名までついた、ミステリアスなグレタ・ガルボゆえ、さぞかし孤独であっただろう。きっと人々はそのように想像するでしょう。しかし実は、本人はいたってマイペースだったと聞きます。いつでもどこでも1人で出没し、1人の時間を楽しんでいました。又、自分が女優として衰えを感じ始めた時、36歳という若さでスパッと女優を引退し、その後は独身を貫きながら「一般人としての生活」を気ままに楽しんでいたそうです。
「孤独」というと、どうしても寂しそうに感じて、ネガティブなイメージを抱きますが、それを徹底して楽しんでしまえる強さもまた、ガルボの美しさのエッセンスの1つになっています。
そして、36歳という若さで引退して、その後一切女優として人前に出ることがなかったという潔さ。「女優」という狭い枠で物事を考えず、「自尊心ある1人の人間」であることを大切に、常に誇りを持って生きていたからこそ下せる決断です。この潔さが、ガルボの存在を、死後も尚、伝説と言わしめている理由なのです。
決して演技派ではなかったグレタ・ガルボですが、美貌・生き方・存在感全てが美意識に満ち溢れた素晴らしい名女優であることは、間違いありません。